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【徹底解説】クワガタの卵管理はこれで完璧!絶対に失敗しない管理方法と必要な飼育用品は?

カブトムシ大好きくん
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クワガタの卵管理に失敗し続けていて、何が原因かわからなくて悩んでいる...

クワガタ飼育が初めてで、そもそもクワガタの卵の管理の仕方がわからない...

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そのような方に向けて、卵の管理に失敗したことがある私が、絶対に失敗しないクワガタの卵の管理方法について解説します。これまで私は、国産ノコギリクワガタ/ミヤマクワガタ/ホペイオオクワガタ/ギラファノコギリクワガタなどなど多種類のクワガタの飼育経験がありますので、是非安心して記事をご覧になってください。クワガタの卵を管理をする上で、重要なポイントはたった2点です。

クワガタ卵の管理ポイント

  • クワガタの成虫の管理温度と同じ温度をキープすること
  • マットが乾燥しないように定期的に霧吹きをすること

言葉だけでは、中々伝わりずらいと思いますので、私の実体験をもとに詳細に説明していきます。

卵管理の重要性

卵は成虫や幼虫と比べると非常に弱く、適切な環境が整っていないと、卵が溶けてなくなったり腐ってしまいます。したがって、卵を守るための対策を講じることが、健康な幼虫を育てる上で重要なステップになります。

特に、卵の管理には温度と湿度の調整が不可欠です。これらの要素が適切でない場合、卵が孵化する確率が大きく下がります。また、卵が病気や寄生虫に感染するリスクも高まります。これらのリスクを避けるためには、卵を保護するための具体的な対策を理解し、実行することが必要です。

さらに、卵の管理を怠ると、幼虫が成長しない、あるいは異常をきたす原因にもなります。例えば、栄養不足やストレスが原因で、幼虫が健康に成長できない場合があります。このような事態を避けるためにも、卵の管理は非常に重要です。

卵が孵化しない原因

クワガタの卵が孵化しない原因は様々ですが、代表的なものを以下にまとめます。

孵化不全の原因

  • ♀が未交尾で、卵が無精卵
  • ♀がそもそも卵を産めない体質
  • 産卵マットの水分が多すぎて卵が腐ってしまった
  • 逆に産卵マットが乾燥しすぎて卵が干からびてしまった
  • 卵の管理温度が高すぎて、卵が無くなってしまった

 まず、♀が未交尾であることが疑われる場合は再度♂♀のペアリングを実施するようにしましょう。ペアリングの方法については以下の記事が参考になると思いますので、是非ご覧ください。ちなみに、有精卵の場合はきれいな円形をしており、無精卵の場合は細長い形をしていることが多いです。

【初心者必見】クワガタのペアリングの”方法”や”時間”について

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 次に、♀がそもそも卵を産めない体質についてですが、こちらに関しては♀のみを新規購入してペアリングを実施するしか方法はございません。♀が卵を産める体質であるかどうかの見分けはつかないのがネックですが、累代を重ねすぎたものは産卵障害が出やすい傾向にありますので、新規購入される際は累代があまりされていないものを選ぶことをおすすめします。

 最後に「産卵マットの水分が多すぎて腐ってしまった」「産卵マットが乾燥しすぎて干からびてしまった」「管理温度が高すぎて卵が無くなってしまった」については、絶対に避けなければいけないことであり、これらを確実に避けるための”卵の管理方法”は6つのステップを踏めば確実に回避できます。次の節で詳しく説明していきます。

卵の管理方法

必要な飼育用品は?

 まずは、卵の管理に必要な飼育用品から揃えましょう。以下に必要なものをまとめます。

必要な飼育用品 用途
プリンカップ 卵を保管するために使用。120ml程度の大きさで十分
スプーン 産卵セットからプリンカップに卵を移す際に使用

飼育用品はどこで買える?

 プリンカップおよびスプーンはすべて、ダイソーで購入することができます。もし、近くにダイソーがない方は、アマゾンもしくは楽天市場でも購入できます。


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保具体的な管理方法は?

産卵セットを割り出した際の幼虫と卵の様子.

 それでは、卵の具体的な管理方法について説明していきます。管理方法はたった6つのステップです。

step.1

✓プリンカップに使用済みの産卵セットのマットを底から6割程度まで固く詰める
 産卵セットを割り出して卵があることを確認したら、まずはプリンカップに使用済みの産卵セットのマットを詰めましょう。プリンカップの底から6割程度まで、スプーンの背で軽く詰める程度で十分です。使用済みのマットを使用する理由としては、クワガタの♀が産卵時に出すバクテリアが卵を守ってくれると言われているからです。ただし、もし使用済みのマットの劣化が激しかったり、雑虫(ダニ等)が大量に発生している場合は新しいマットに交換しましょう。交換するマットは産卵セットに使用したマットで構いません。

step.2

✓卵を置く空間を作る
 次に、卵を置く空間を作ります。スプーンの先でマットを軽く押してあげれば、写真のように空間を作ることができます。空間はプリンカップの側面に作るようにしましょう。その理由は、卵の状態がプリンカップの側面から見えやすくするためです。

step.3

✓作った空間に卵をそっと置く
 次に、先ほど作った空間に卵をそっと置きます。卵を取り扱う際は必ずスプーンを使用してください。手で卵を取り扱うと、卵に雑菌が付いてしまう危険性があることや、傷つけてしまう恐れがあるためです。

step.4

✓使用済みの産卵セットのマットを上からそっとかぶせる
 次に使用済みの産卵セットのマットを上にそっとかぶせます。かぶせたマットは固く詰める必要はなく、スプーンの背でなでる程度で十分です。あまり固く詰めすぎると、卵を傷つけてしまう可能性があるため注意が必要です。

step.5

✓使用済みの産卵セットのマットを加水する
 次に使用済みの産卵セットのマットを加水します。マットの水分が不十分だと、卵が干からびて孵化不全を起こしてしまいます。そのため、写真のようにマットの色が濃い茶色になるまで加水をしましょう。ただし、プリンカップの底に水がたまるまで加水してしまうと逆に卵が腐敗してしまいますので、慎重に加水してください。基本的にはマットが乾燥する前に卵が孵化するため、追加の加水は必要ありませんが、マットの乾燥が目立つ場合は定期的に加水するようにしてください。加水が必要かどうかの見極め方は、左写真のように表面が乾いた状態であるかどうかです。

step.6

✓空気穴の開いた蓋をかぶせる
 最後に空気穴を開けた蓋をかぶせて完了です。空気穴はキリで10個程度開ければ十分です。開けすぎるとマットが乾燥しやすくなるため、必要最低限の空気穴を開けるようにしましょう。

管理温度は?

ワインセラーの外観.

 管理温度は、成虫の管理温度と同じで問題ございません。以下に、代表的なクワガタの管理温度をまとめます。

18℃~22℃ 22℃~25℃
ドンキエールコクワガタ スマトラオオヒラタ
ネパールコクワガタ パラワンオオヒラタ
ウオードコクワガタ ダイオウヒラタ
ラティオキナティブスコクワガタ アルキデスヒラタ
ウエストウッディオオシカクワガタ 本土ヒラタ
ヨーロッパミヤマクワガタ スジブトヒラタ
ウェムケンミヤマクワガタ ダイトウヒラタ
ロンドンミヤマクワガタ ヒマラヤコクワガタ
国産ミヤマクワガタ 本土コクワガタ
ミクラミヤマクワガタ ヤエヤマコクワガタ
アマミミヤマクワガタ 国産オオクワガタ
アザンブレイクビボソツヤクワガタ シェンクリングオオクワガタ
アンタエウスオオクワガタ ホペイオオクワガタ
  グランディスオオクワガタ
  ムシモンオオクワガタ
  ギラファノコギリクワガタ
  本土ノコギリクワガタ
  トカラノコギリクワガタ
  ニジイロクワガタ

基本的には25℃前後で管理していれば問題なく孵化しますが、ミヤマ系のクワガタは22℃以下でないと卵は孵化しません。そのためワインセラーを使用して管理することをおすすめします。もし、クワガタ飼育におすすめなワインセラーについて知りたい方は以下の記事をご参照ください。

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卵が孵化する前の期間

クワガタの卵が孵化するまでの期間は、環境条件によって大きく異なりますが、通常は約2〜4週間です。温度が低い場合は卵の孵化が遅れる傾向にあり、逆に温度が高い場合は孵化が早くなる傾向にあります。ただし、卵の孵化を早めるためにむやみに温度を高くすると、卵が溶けてなくなる可能性があるため、注意しましょう。基本的には、成虫と同じ温度で管理することが望ましいです。

また、孵化には個体差もありますので、同じ環境でも一斉に孵化するわけではありません。卵が孵化する際には、まず殻を破って外に出る準備を始めます。この段階では、周囲の環境に注意を払いながら、卵の状態を観察することが大切です。

孵化の際には、卵が変色することがあります。この変色は、孵化のサインであることが多いですが、同時に注意が必要です。異常な変色が見られた場合は、何らかの問題が発生している可能性があるため、水分量の調整や温度の調整をするようにしましょう。

孵化後の幼虫のお世話

卵が無事に孵化した後は、幼虫の世話が始まります。孵化した幼虫は非常に小さく、見つけるのが難しいことがありますが、すぐに適切な環境を整える必要があります。幼虫の成長には、湿度や温度の管理が引き続き重要です。特に、湿度は60〜80%を維持し、温度は20〜22度の範囲を保つように心掛けましょう。

最初の数週間は、幼虫が非常に弱いため、特に注意が必要です。この時期に適切な餌を与えることが、幼虫の成長に大きく影響します。餌としては、菌糸や幼虫飼育マットが適しています。餌は新鮮なものを選び、定期的に交換することが望ましいです。

また、幼虫の成長に伴い、環境の見直しも必要です。成長するにつれて、個体のサイズが大きくなるため、飼育容器のサイズを適宜変更することが求められます。幼虫が快適に成長できるような環境を整えることが、健康な成虫へと成長させるための鍵になります。

もし、幼虫の管理方法についてより詳細に知りたい方は、下の記事をご覧ください

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まとめ

最後に、絶対に失敗しないクワガタの卵の管理方法について、以下にまとめます。

クワガタ卵の管理ポイント

  • クワガタの成虫の管理温度と同じ温度である25℃前後で管理することただし、ミヤマ系は22℃以下でないと卵が孵化しないため、ワインセラーを使うことがおすすめ!
  • クワガタの卵はプリンカップに入れて保管。
  • プリンカップには使用済みの産卵セットのマットを詰めて、スプーンの先で卵を置く空間を作る。
  • 空間に卵をそっと置いて、使用済みの産卵セットのマットをそっとかぶせる。
  • 最後にマットの加水をして空気穴の開いた蓋をかぶせれば完了

この卵の管理方法は、クワガタの種類問わず使える手法になります。もし、産卵セットの割り出しをして採卵した際はこの手法を参考にしてください。

次のステップは、幼虫の飼育です!下の記事をご参照ください。

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