国産クワガタの飼育を検討しているけど、初心者にも簡単に飼育できるクワガタが
何かわからない...
飼育したいクワガタは決まっているけど、どの程度飼育が難しいかあらかじめ
知っておきたい...
そのような方に向けて、国産クワガタの中でも有名な「国産オオクワガタ」「コクワガタ」「ノコギリクワガタ」「ミヤマクワガタ」の飼育難易度を解説します。
- 入手のしやすさ
- 温度管理
- 産卵のしやすさ
- 情報の手に入りやすさ
を5段階評価し、初心者のクワガタ選びを手助けする記事となっております。
私は常時クワガタを8種類、幼虫を100頭以上飼育しており、日々クワガタのブリード経験を積んでおりますので、安心して記事をご覧になってください。具体的な飼育種が気になる方は私のプロフィールをご覧ください。
以下が評価結果のまとめです。
※星の数が多いほど簡単
クワガタ種類 |
オオクワガタ |
コクワガタ |
ノコギリクワガタ |
ミヤマクワガタ |
入手のしやすさ | ★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
温度管理 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★ |
産卵のしやすさ | ★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★ |
情報の手に入りやすさ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
それでは、詳しい説明をしていきましょう。
飼育難易度の評価項目/指標
初心者目線で、飼育難易度を評価する上で必要な項目を整理します。現在、私は「オオクワガタ」「コクワガタ」「ノコギリクワガタ」「ミヤマクワガタ」を飼育しており、以下の4点が飼育難易度を評価する上で重要な項目だと考えます。
飼育難易度まとめ(5段階評価)
オオクワガタ(Dorcus Hopei Binodulosus)
- 入手のしやすさ ★★
- 温度管理 ★★★★★
- 産卵のしやすさ ★★★
- 情報の手に入りやすさ ★★★★★
<特徴/評価根拠>
オオクワガタは日本全国に広く分布されているが、野外では中々お目にかかれないクワガタです。その希少性から”黒いダイヤ”と称され、昔は一匹数百万円で取引されていたこともあるとか。オオクワガタという名前が付いていることもあるように、日本のクワガタの中で最も大きなクワガタです。♂は8cm以上にまで成長することもあり、外観も黒光りしていてガシっとした体つきをしているため一見強そうに見えますが、実は臆病な性格を持っています。そのため、日中は倒木の下や木のウロの中に隠れています。また、愛妻家としても有名で、♀を非常に大切にするクワガタでもあります。♀と交尾した♂は、♀の上に覆いかぶさって守るしぐさをすることも特徴です。
まず、「入手のしやすさ」については、前述の通り、野外ではほとんど見かけないクワガタです。そのため、野外採集をすることはほぼ不可能と言ってもいいでしょう。そのため、飼育したい方はホームセンター・昆虫ショップ・オンラインショップで購入することをおすすめします。オオクワガタは国内で最も人気なクワガタと言っても過言ではないため、多数の飼育品が流通しているため手に入れやすいです。しかし、他の国産クワガタと比べて高価であり、ペアで数千円~数万円と幅広い価格で販売されております。値段を考えると、入手難易度は高いと言えるでしょう。
次に、「温度管理」についてですが、常識の範囲内の暑さ(上限28度程度)であれば問題なく飼育可能です。エアコンの効かない部屋に保管しても全く問題なく、元気に動き回っていることを確認しております。また、オオクワガタは寒い冬を土の中で過ごすことで、冬眠することができます。これを”越冬”と言います。そのため、冬の間も特別な温度管理は必要なく、非常に飼育がしやすいクワガタです。
次に「産卵のしやすさ」ですが、オオクワガタは産卵木に産卵をするため、産卵木の「選び方」や「加水の時間」等、初心者には少しハードルが高いと感じることがあると思います。私も、初めてオオクワガタの産卵セットを組んだ時は、「どのような産卵木を選ぶべきか?」「どの程度産卵木を加水すべきか?」にかなり悩みました。よって、オオクワガタ産卵木を扱うということで、少し難易度は高いといえるでしょう。しかし、オオクワガタは国産クワガタの中でも最も人気な種類ですので、有益な飼育方法が容易に手に入ります。それらの情報をもとに、飼育にチャレンジすることもありだと思います。もし、オオクワガタの産卵セットの組み方や産卵木の選び方を知りたい方は、下の記事をご覧ください。
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最後に「情報の手に入りやすさ」です。やはり、国内で最も人気なクワガタだけあってインターネットで容易に情報を入手できますし、飼育されている方も多いので、有益な情報が多数存在します。よって、情報は非常に手に入りやすいと言えるでしょう。
コクワガタ(Dorcus Rectus)
- 入手のしやすさ ★★★★★
- 温度管理 ★★★★★
- 産卵のしやすさ ★★★
- 情報の手に入りやすさ ★★★★★
<特徴/評価根拠>
コクワガタは日本全国にどこにでも生息しており、野外で最も多く見かけるクワガタです。クワガタの中でも小型種に分類されるため、チョコチョコとした動きをし、カワイイことが特徴です。また、♂は非常に温厚な性格であり、むしろ臆病な性格であるため、日中は木のウロや土の中に隠れていることが多いです。そのため、飼育時も昼間には姿を見せないことが多いですが、夜になるとゼリーを食べに出てくるため、かわいい姿を見たい方は夜に飼育ケースを覗いてみるのが良いかと思います。
まず、「入手のしやすさ」については、前述の通り、野外で最も多く見かけるクワガタであるため、野外採集に行かれた際に容易に見つけることができます。山に近い家に住んでる方は、良くベランダや玄関の入口付近に転がっていることもありますよね。またネットでの購入も可能であり、価格帯は千円前後/匹と非常に安価であるため、手に取りやすい価格帯であると言えるでしょう。
次に、「温度管理」についてですが、常識の範囲内の暑さ(上限28度程度)であれば問題なく飼育可能です。実際に、私は野外採集個体を飼育しておりますが、エアコンの効かない部屋に保管しても全く問題なく、元気に動き回っていることを確認しております。
次に、「産卵のしやすさ」についてです。コクワガタは産卵木に産卵をするため、産卵木の「選び方」や「加水の時間」等、初心者には少しハードルが高いと感じることがあると思います。私も、今年初めてコクワガタの産卵セットを組んでみましたが、「どのような産卵木を選ぶべきか?」「どの程度産卵木を加水すべきか?」にかなり悩みました。その結果13個の卵を得ることができましたが、コクワガタの♀のポテンシャルを考えると、もう少し産卵数を伸ばせたかもしれないと思います。よって、コクワガタ産卵木を扱うということで、少し難易度は高いといえるでしょう。もし、コクワガタの産卵セットの組み方や産卵木の選び方を知りたい方は、以下の記事をクリックしてみてください。
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最後に「情報の手に入りやすさ」です。やはり、野外で最も見かけるクワガタというだけあって、インターネットで容易に情報を入手できますし、飼育されている方も多いので、有益な情報が多数存在します。よって、情報は非常に手に入りやすいと言えるでしょう。
ノコギリクワガタ(Prosopocoilus Inclinatus)
- 入手のしやすさ ★★★★
- 温度管理 ★★★★★
- 産卵のしやすさ ★★★★★
- 情報の手に入りやすさ ★★★★★
<特徴/評価根拠>
ノコギリクワガタは日本全国どこにでも生息しており、野外で多く見かけるクワガタです。最も大きな特徴は大きく湾曲したアゴであり、威嚇する際は写真のように立ち上がってアゴを大きく開きます。その姿は非常にかっこよく、ファンが多いクワガタです。ただし、この大きく湾曲したアゴは比較的大きな個体(60mm程度以上)でしか見れないので、ご購入される際はサイズに注意しましょう。体の色は赤褐色のものが多い印象ですが、黒色の個体もいますので、体の色の違いが楽しめるクワガタでもあります。
まず、「入手のしやすさ」については、前述の通り野外で多く見かけるクワガタであるため、野外採集に行かれた際に容易に見つけることができます。しかし、コクワガタのように頻繁に見つけられないため、最終難易度は少し高めになります。ネットでの購入も可能であり、価格帯は千円前後/匹と非常に安価であるため、手に取りやすい価格帯であると言えるでしょう。ただし、大型個体(65mm以上)となると、価格は跳ね上がるため、どのサイズ帯を購入するかはお財布と相談して決めましょう。
次に、「温度管理」についてですが、コクワガタと同様に常識の範囲内の暑さ(上限28度程度)であれば問題なく飼育可能です。つい先日、我が家のノコギリクワガタは寿命を迎えましたが、エアコンの効いていない部屋に保管してもなんら問題ありませんでした。
次に、「産卵のしやすさ」についてですが、ノコギリクワガタは「根食いのムシ」とも呼ばれ、朽ちた木の根っこに卵を産みます。そのため、産卵セットはパウダー状の超微粒子マット(商品名:産卵一番)を飼育ケースに固く詰めるだけで簡単に産卵します。今年、初めて我が家でもノコギリクワガタの産卵セットを組みましたが、なんと30個の卵を獲得しました。現在は無事に孵化して、幼虫となっております。よって、初心者にも容易に卵を得られるため難易度は非常に低いと言えるでしょう。もし、ノコギリクワガタの産卵セットの組み方を知りたい方は以下の記事をクリックしてみてください。
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最後に、「情報の手に入りやすさ」についてですが、やはり、野外で最も見かけるクワガタというだけあって、インターネットで容易に情報を入手できますし、飼育されている方も多いので、有益な情報が多数存在します。よって、情報は非常に手に入りやすいと言えるでしょう。
ミヤマクワガタ(Lucanus)
- 入手のしやすさ ★★★
- 温度管理 ★★
- 産卵のしやすさ ★★
- 情報の手に入りやすさ ★★★★★
<特徴/評価根拠>
ミヤマクワガタは、日本全国の標高300m~500m程度の深い山に生息しております。冷涼かつ湿潤な環境を好むクワガタであることから、野外で中々お目にかかれないレアなクワガタです。大きなアゴとでっぱりのある頭が特徴で、アゴを挟む力を強くする進化の過程で頭のでっぱりが出っ張ったと言われております。体全体は薄汚れた茶色をしており、羽化したての個体は毛が生えていることも特徴です。
まず、「入手のしやすさ」ですが、コクワガタやノコギリクワガタのように、野外では中々お目にかかれないようなクワガタです。そのため、野外で採集する難易度は非常に高いと言えます。キャンプ上で見かけたことはありますが、それが最初で最後でした。千葉県の山中にも生息しているみたいですので、来年は是非採集したいと思っております。ネットでの購入も当然可能ですが、コクワガタやノコギリクワガタよりも希少価値が高いため、価格も高いです。そのため、入手難易度は中程度と言えるでしょう。
次に、「温度管理」ですが、ミヤマクワガタは冷涼かつ湿潤な環境を好むクワガタであることから、飼育温度は22℃以下がベストと言えるでしょう。そのため、エアコンがかなり効いた部屋を準備するか、ワインセラーの購入をおすすめいたします。よって、難易度は非常に高いと言えるでしょう。
次に「産卵のしやすさ」ですが、ミヤマクワガタはのノコギリクワガタと同様に「根食いのムシ」と呼ばれ、朽ちた木の根っこに産卵をします。ミヤマクワガタは、超微粒子の産卵マットに黒土を混ぜたものを飼育ケースに固く詰めることで産卵します。そのため、産卵セットの準備としては難易度は高くありませんが、温度管理をシビアに行わなければなりません。♀が最も産卵する温度は22℃以下と言われており、通常の家でミヤマクワガタの産卵環境を整えることはかなり難しいと感じます。絶対にミヤマクワガタを飼いたいという方はワインセラーを購入されることをおすすめします。よって、産卵のしやすさは非常に難しいと言えるでしょう。もし、ミヤマクワガタの産卵セットの組み方を知りたい方は以下の記事をクリックしてください。
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最後に、「情報の手に入りやすさ」についてですが、やはり、野外で最も見かけるクワガタというだけあって、インターネットで容易に情報を入手できますし、飼育されている方も多いので、有益な情報が多数存在します。よって、情報は非常に手に入りやすいと言えるでしょう。
まとめ
最後に、結果を表にまとめます。
※星の数が多いほど簡単
クワガタ種類 |
オオクワガタ |
コクワガタ |
ノコギリクワガタ |
ミヤマクワガタ |
入手のしやすさ | ★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
温度管理 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★ |
産卵のしやすさ | ★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★ |
情報の手に入りやすさ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
正しく、飼育難易度を把握して、幅広くクワガタ飼育を楽しみましょう!
私のブログでは、クワガタ飼育関連の情報を発信しております。初心者がクワガタ飼育のハードルを感じることなく、楽しめるように、様々な記事を用意しておりますので、是非下の記事も併せてご覧ください。
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