クワガタ飼育が初めてで、どのような温度管理ツールを導入すればいいかわからない...
クワガタ飼育が初めてで、そもそも、どのようなことに気を付ければ良いかわからない...
そのような方に向けて、クワガタの1年間の温度管理方法についてブリーダーが徹底解説いたします。
私は常時クワガタを9種類、幼虫を100頭以上飼育しており、日々クワガタのブリード経験を積んでおりますので、安心して記事をご覧になってください。具体的な飼育種が気になる方は私のプロフィールをご覧ください。
結論、クワガタの温度管理方法は以下の通りです。
春・秋の温度管理方法
「低温種のクワガタ」を飼育している方は管理温度が22℃以上にならないように、ワインセラーを活用すること。
夏の温度管理方法
「低温種のクワガタ」を飼育している方は管理温度が22℃以上にならないように、ワインセラーを活用すること。「低温種でないクワガタ」や「幼虫」を飼育している方は25℃以上にならないようにエアコンを活用すること。
冬の温度管理方法
「低温種のクワガタ」を飼育している方は管理温度が18℃以下にならないように、ワインセラーを活用すること。「低温種でないクワガタ」や「幼虫」を飼育している方は25℃以上にならないようにエアコンを活用すること。オオクワガタやコクワガタのように越冬するクワガタは特別な温度管理は必要ありません。
それでは、詳しい説明に入りましょう。
クワガタの種類ごとの管理温度
成虫の場合
クワガタの温度管理方法に入る前に、まずはクワガタの種類ごとの管理温度について説明します。
18℃~22℃ | 22℃~25℃ |
ドンキエールコクワガタ | スマトラオオヒラタ |
ネパールコクワガタ | パラワンオオヒラタ |
ウオードコクワガタ | ダイオウヒラタ |
ラティオキナティブスコクワガタ | アルキデスヒラタ |
ウエストウッディオオシカクワガタ | 本土ヒラタ |
ヨーロッパミヤマクワガタ | スジブトヒラタ |
ウェムケンミヤマクワガタ | ダイトウヒラタ |
ロンドンミヤマクワガタ | ヒマラヤコクワガタ |
国産ミヤマクワガタ | 本土コクワガタ |
ミクラミヤマクワガタ | ヤエヤマコクワガタ |
アマミミヤマクワガタ | 国産オオクワガタ |
アザンブレイクビボソツヤクワガタ | シェンクリングオオクワガタ |
アンタエウスオオクワガタ | ホペイオオクワガタ |
グランディスオオクワガタ | |
ムシモンオオクワガタ | |
ギラファノコギリクワガタ | |
本土ノコギリクワガタ | |
トカラノコギリクワガタ | |
ニジイロクワガタ |
一般的に、22℃以下で飼育するクワガタは”低温種”に位置付けられます。国産種であれば、ミヤマクワガタが該当します。一方で、22℃以上で飼育するクワガタは常温種に位置付けられます。国産種であれば、オオクワガタやノコギリクワガタが該当します。
まずは、自身が飼育しているクワガタがどの種類に該当するかをしっかりと見極めた上で、詳しい温度管理方法を学ぶようにしましょう。
越冬”する”クワガタ | 越冬”しない”クワガタ |
オオクワガタ | ノコギリクワガタ |
ヒラタクワガタ | ミヤマクワガタ |
コクワガタ |
クワガタには”越冬する”ものとそうでないものがいます。国産クワガタの代表的なものを例に挙げると、上の表のようになります。ただし、秋先に羽化したノコギリクワガタとミヤマクワガタは、春先まで土の中で過ごすことができ、冬を越すことができますが、これは”越冬”ではなく”休眠”と呼びますのでご注意ください。
越冬するクワガタは特別な温度管理は必要ありません。目安として15℃以下になると、越冬します。そのため、冬になりましたら、室温が15℃以下に安定した部屋や廊下で管理するようにしましょう。詳しい、越冬のさせ方は下の記事をご覧ください。
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幼虫の場合
クワガタの幼虫は、25℃以上で管理すると”早期羽化”してしまい、思うように大きく育ちません。一方で、18℃以下で管理すると”セミ化”してしまい、幼虫のまま生涯を終えてしまいます。
そのため、クワガタの幼虫は、基本的には20℃~22℃の間で管理することが望ましいです。このことから、特に夏場・冬場にはエアコンやワインセラーを活用して温度管理しなければいけないことは容易に想像がつきますよね?
必要な温度管理ツール
温度計・湿度計
まず初めに必要なものは温度計・湿度計です。クワガタは高温に弱い生物であり、基本的には25℃以下で管理する必要があります。また、クワガタは乾燥にも弱い生物です。そのため、湿度を管理し、湿度が低くなってきた場合はいつも以上にこまめに霧吹きをしてあげる必要があります。そのため、温度計・湿度計はクワガタ飼育にとっては必須アイテムです。
ワインセラー
次に必要なものはワインセラーです。低温種のクワガタを飼育される方には必須アイテムです。ワインセラーは夏場でも18℃をキープしてくれる優れものであり、エアコンを使用するよりランニングコストは圧倒的に安いです。とは言っても、初めての方はどのようなものを選べばよいかわからないと思います。そのような方に向けて、クワガタ飼育に適したワインセラーの選び方とおすすめ商品を徹底解説している記事がありますので、下記記事をクリックして確認してみてください。
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ポータブルエアコン
最後に必要なものはポータブルエアコンです。クワガタは一見、高温に強い昆虫に思われがちですが、28℃以上になるとたちまち亡くなってしまいます。また、越冬をしないクワガタの場合は冬場に18℃以上を保たなければいけません。その際に活躍するのが、ポータブルエアコンです。初めての方は、どのようなエアコンを選べば良いかわからないですよね?そのような方に向けて、クワガタ飼育に適したエアコンの選び方をまとめた記事がありますので、下の記事を参考にしてください。
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温度管理方法
温度管理ツールの活用方法
ブリードルームが用意できる場合
一部屋をクワガタ専用に使用できる場合は「ポータブルエアコン」および「ワインセラー」を併用する方法がおすすめです。ポータブルエアコンの設定温度は22℃とし、低温種はワインセラーで18℃管理すると良いでしょう。
そうすれば、様々なクワガタの種類を1つの部屋で管理できます。
ブリードルームが用意できない場合
一部屋をクワガタ専用に使用できない場合は、22℃以上で管理する”常温種”はリビングルームの隅に置くことをおすすめします。基本的に、リビング等の生活空間は、エアコンで22℃以上に保たれていると想像しますので、リビングルームを活用することをおすすめしております。
一方で、22℃以下で管理しなければいけない低温種は、ワインセラーを使用して管理することをおすすめします。特に、夏場はエアコンでは室温を22℃以下で管理するためにはエアコンの設定温度をかなり下げなければいけないことに加えて、電気代が10倍以上かかります。
そのため、ワインセラーをリビングルームの隅に置くことをおすすめします。ワインセラーの選び方については、下の記事を参考にしてください。
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季節ごとの温度管理上の注意点
春・秋の場合
春・秋は、基本的には「低温種」のクワガタの温度管理に注意しましょう。春・秋と言っても「低温種」にとっては暑すぎます。そのため、ワインセラーで22℃以下になるように管理するようにしましょう。
クワガタの常温種・幼虫は特別温度管理を緻密に行う必要はありません。とは言っても、温度計を見ながら室温が25℃以上、もしくは22℃以下になる恐れがある場合は、エアコンを用いて温度管理するようにしましょう。
夏の場合
夏は、「低温種」「常温種」「幼虫」すべてのクワガタの温度管理に注意が必要な季節です。クワガタは高温に強いと思われがちですが、実は非常に弱い昆虫です。
そのため「常温種」「幼虫」は25℃以上にならないように、エアコンを用いて23℃程度で管理するようにしましょう。室温は上下でも2℃は変化しますので、ラックにクワガタを収納して管理する場合は、ラックの下に「幼虫」を収納し、ラックの上に「成虫」を収納するようにしましょう。
「低温種」は22℃以上にならないようにワインセラーで18℃程度で管理するようにしましょう。
冬の場合
夏は、「低温種」「常温種」「幼虫」すべてのクワガタの温度管理に注意が必要な季節です。特に越冬しないクワガタは寒すぎるとたちまち、亡くなってしまいます。
そのため「常温種」「幼虫」は室温が22℃以下にならないように、エアコンを用いて室温を23℃になるように管理しましょう。室温は上下で2℃は変化します。そのため、ラックの下に「成虫」を収納し、ラックの上には「幼虫」を収納するようにしましょう。
「低温種」は18℃以下にならないようにワインセラーで22℃程度で管理するようにしましょう。
オオクワガタやコクワガタは越冬します。越冬するクワガタは特別な温度管理は必要ありませんが、目安として15℃以下になると越冬します。そのため、冬になりましたら15℃以下になるような部屋や廊下で管理しましょう。
まとめ
春・秋の温度管理方法
「低温種のクワガタ」を飼育している方は管理温度が22℃以上にならないように、ワインセラーを活用すること。
夏の温度管理方法
「低温種のクワガタ」を飼育している方は管理温度が22℃以上にならないように、ワインセラーを活用すること。「低温種でないクワガタ」や「幼虫」を飼育している方は25℃以上にならないようにエアコンを活用すること。
冬の温度管理方法
「低温種のクワガタ」を飼育している方は管理温度が18℃以下にならないように、ワインセラーを活用すること。「低温種でないクワガタ」や「幼虫」を飼育している方は25℃以上にならないようにエアコンを活用すること。オオクワガタやコクワガタのように越冬するクワガタは特別な温度管理は必要ありません。
これで、あなたも迷いなくクワガタの温度管理ができるようになったはずです!
私のブログでは、そのほかクワガタ関連の有益な情報を発信しております。気になる方は下の記事も併せてご覧ください。
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